会社が加入する生命保険の「本来の役割」
- 中村 群一
- 2024年3月15日
- 読了時間: 2分
会社が加入する生命保険の「本来の役割」
会社で経営者が生命保険を契約するときは、派手な節税効果をうたう高返礼率の
保険商品に目が生きがちだが、あくまで節税効果は生保の価値の一部に過ぎない。
そもそも家族の大黒柱でもある経営者が生保に入る最大の目的は、今も昔も「もし
もの補償」である。
中小企業では社長にもしものことがあれば会社はすぐに機能不全になってしまう。
家族は生活に困り、会社は立て直しを図る間にも銀行や仕入れ先への支払い等が発生
し、「倒産」のニ文字がちらつく。
それらへの備えとして存在するのが生命保険だ。
さらに、生保は社外保険の意味もあり、生保を解約すると支払った以上の金額が現金
で戻ってきたりする。
退職金としてまとまった金額をすぐ用意できるのは生命保険の大きな強みである。
近年、過度な節税効果をうたう保険商品への規制が続いている。
2023年には節税効果を強調する販売方法が問題視されてエヌエヌ生命や安田生命に金融庁の立ち入り調査入った。
実際に生保に加入するときに気を付けるべき点は、会社の危機を乗り切るだけの、
資金の余裕、をよく検討して考える必要がある。
借入金の返済予定、運転資金の余裕度など固定費で、すぐ解約できないのがどれだけあるか等常に「見える化」が必要。
< 加入後も手入れを欠かさず>
会社の環境の変化や自身の年齢を考えておかねばならない。
すでに60代半ばで持病も特にないケースの場合、定期補償から生涯補償の終身補償に
変換しておけば、長生きしたことにより死亡保険金を受け取れなくなるリスクを排除
出来る。
貯蓄性も大事だが、保険の本来の役割は、補償や会社の財務強化であることをわすれ
ないようにしたい。
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